型取り技術の基礎知識 シリコンでブロック型を作る方法②

道具・工具・DIY

以前書いた記事にシリコンでブロック型を作る①がありますがそれとは少し違うやり方で型取りを行います。
以前書いた記事↓
型取り技術の基礎知識 シリコンのブロック型

以前書いたやり方は大雑把に言ってしまうと、表と裏でシリコンを2回流方法です。
今回の方法は同じ2枚型を作るのですがシリコンを流すのは一回だけです。

まずは原型を用意します。
手元にちょうどよい原型が無かったので油粘土で小さな犬の顔を作りました。


原型師とかでは無いのであまり上手く無いですがそこは気にしないでください。


首の下の方に棒を突き刺してグルーガン(ホットメルト)でダンボールに固定しました。
棒に固定せずに直接ダンボールに置いても問題はありませんがダンボールに置いた面は型取りされません。

缶スプレーのサーフェーサーを軽く吹き付けます。
これは油粘土とシリコンの相性が悪いから行います。
油粘土の種類にもよりますがシリコンが不良硬化する時があります。
土粘土や樹脂粘土(工業用粘土やスカルピー等)の場合はサーフェーサーは無くても大丈夫です。
ちなみに石粉粘土(ラドールやフォルモ等)はサーフェーサーを吹いた方が無難です。
カサカサに乾かす系の粘土は塗料を乗せないとシリコンが染み込んで大変なことになります。
それからサーフェーサーでなくともラッカー塗料とかでも大丈夫です。

シリコンを流し込むための枠が必要です。

今回は綿棒のケースを加工して(ケースの底をカッターで切り取る)使います。
紙コップやダンボール等で枠を作ってもokです。

シリコンを流す前に一度枠をはめてみて分割するラインを決めます。
シリコンを流す前に決めておかないとどこで分割するか分からなくなりますから綿棒ケースの内側にマジックで線を書いておきます。
鼻の位置とかも書いておくと後で見やすいですね。

シリコンを定量測って硬化剤を入れます。
シリコンは造形用の型取りシリコンであれば何でも大丈夫です。
模型専門店やネットで購入出来ます。

手早く撹拌したら筆で原型全体に塗り込みます。
この時は薄く均一に塗るのが理想です。
時間に余裕があれば一度固めますが、今回はそのまま流す作業に移ります。

↑筆で一層塗ったところ。
綿棒ケースをはめ込んだらグルーガンでしっかりコーキングします。



シリコンを流し一日放置します。

固まったら枠を外して脱型していきます。


マジックで引いた分割ラインに彫刻刀の丸刀を刺して型を割ります。
ある程度彫刻刀で刺したらカッターを突っ込んで切り裂きます。


↑脱型完了です。
丸刀で切った部分がいい感じの合わせ口になるので型がズレにくくなります。
ただしすべて丸刀で切りひらくと分割線も丸刀の形になりますから、ある程度丸刀で切り開いたら、最後はカッター等で切るほうが良いでしょう。

ちなみに分割ラインは90度対角の耳を通るラインでもokです。
と言うか顔の型を取る場合普通は鼻や口にラインを持ってこず、耳のラインで分割するのが普通です。

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型取り技術の基礎知識 シリコンのブロック型を作る方法①

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