今回はシリコンを使ってのブロック型を作ります。
シリコンを使う型取りは、よくフィギュア制作などで使用されるブロック型と、造形作家や映画やディスプレイ関係の造形屋などが使うスキン型の2種類に分けることが出来ます。
ブロック型にせよスキン型にせよ説明しきれないほど細かな技術がありますが、まずはオーソドックスな方法での型取り方法を紹介します。
まずは原型を作るか買うかして用意します。
今回はなるべくシンプルな形を選びました。
瞬間接着剤のアルテコさんです。
原型の素材が紙粘土等の場合(水分や油分を吸い込みやすい素材)表面にスプレーで色を付けて染み込み止めをする必要があります、アルテコの場合ツルツルした樹脂製ですからスプレーは必要ありません。
オススメは模型用のグレーサーフェーサーです。
比較的乾燥が早くちょうどよい塗膜が形成されます。
シリコンを流すための枠を作ります。
これは何でもいいのですがダンボールやボール紙ではなくある程度硬い素材が好ましいかと思います。
私はホームセンターで売っている角材を適当な長さに切って木枠を作りベニヤ板に貼り付けました。
木枠の固定はホットメルト(グルーガン)を使います。
型枠に土粘土を詰め込みアルテコを半分埋めます。
この時なるべく陶芸等でつかう土粘土が良いかと思います。
油粘土は後で剥がしにくいのと、安物の油粘土はシリコンに食らいつく可能性があります。
どうしても油粘土しか無い場合はシリコンを流す前にサーフェーサー等の塗料をスプレーすることをオススメします。
綺麗にヘラで半分に埋めたら鉛筆とかボールペンの裏を使い合わせ口になる凹みを作ります。
私はちょうど近くにマッキーがありましたのでマッキーのキャップの凹みをつけました。
あまり複雑なのや深い凹みは失敗するリクスが上がるので鉛筆の裏とかが無難ですね。
さらに周りに木枠を組みます。
シリコンに硬化剤を適量入れてよくかき混ぜたら流し込みます。
あらかじめ筆で塗るのも有効な流し方ですがよほど複雑でない限りはほとんど問題なく綺麗に流れます。
シリコンの種類ですがホビー用で販売されている種類であればほとんど使い方は同じですが、よく説明書を読んで使うようにしましょう。
一日放置して固まったら裏返してベニヤ板と下の段の木枠を剥がします。
ホットメルトが硬い場合アルコールかアセトンをかけると楽にはがせます。
慎重に粘土を剥がしたら水で綺麗に洗います。
この時シリコンから原型を絶対に剥がさないでください。
綺麗に水をふき取り乾かしたらサーフェーサーを吹きかけてシリコンと原型をコーティングします。
原型はサーフェーサーがかからなくても良いのですがシリコンは塗料で一層覆っておかないと次に流すシリコンとくっついて剥がれなくなりますから何かしらコーティングが必要になるわけです。
サーフェーサーはホビー用の物でOKです。
木枠を組んでまたシリコンを流し込みます。
一日放置すると固まりますので慎重に枠を外してシリコンをめくります。
型取り完了です。
シリコンに残ったサーフェーサーはテープで剥がせますが、無理に除去する必要もありませんのであまり気にすることは無いかと思います。
関連記事↓
型取り技術の基礎知識 シリコンでブロック型を作る方法②
<a
型取り技術の基礎知識 石膏型の作り方(半面)
型取り技術の基礎知識 シリコンのブロック型にキャストを流す方法(ウレタン注型)
型取り技術の基礎知識 シリコン型に透明樹脂を流す方法。
型取り技術の基礎知識 シリコン型からのポリ成形品を作る方法(FRP成形)
型取り技術の基礎知識 シリコンでブロック型を作る方法②
コメント