椅子の耐荷重と言うのはだいたい100キロくらいなんだそうです。
知人から足が折れた椅子を修理してほしいと依頼がありましたので何とかやってみます。
前の足のつけ根からバッキリ折れてしまっています。
椅子の素材はタモかビーチ材で、オシャレな感じです。
椅子の持ち主が修理を試みた接着剤やテープのノリの痕跡が残っています。
「修理して下さい」と頼まれた場合、かなりの確率で一度修理を試みた痕跡が残っていますが、正直この接着剤やテープの除去に一番時間がかかります。
すべての接着剤を除去したら仮に合わせてみて問題なさそうなら木ネジを打ち込みます。
いきなり接着剤を塗って合わせても良い角度で足をくっつけるのはなかなか至難の業です、ですからまず木ねじでキッチリ合わせを取ります。
↑大きく欠損している部分がありますね。
↑一度木ネジを外して接着剤を塗ります。
使う接着剤はセメダインのハイスーパー(30分硬化)です。
折れたばかりで破断面が綺麗なら木工用ボンドでも有効ですが今回は破断面に隙間が多いので充填接着が可能なエポキシ接着剤を使用しました。
あらかじめ木ネジで固定する場所が決まっているのでネジを締め直せば良い位置に足がくっつきます。
たっぷりとエポキシを塗って押切るので接着剤がはみ出してきました。
あらかじめ接着剤が付いてほしくない所はマスキングテープを貼っておきます。
接着剤が硬化する前に隙間にエポキシパテを入れて一緒に固めます。
使うパテはセメダインの木部用パテ(エポキシパテ)です。
↑接着剤を一日しっかり硬化させてからもう一度折れた足にエポキシ接着剤を塗ります。
さらに固まる前に麻紐を巻きつけて硬めてしまいます。
↑多少見た目は悪くなりますが接着剤だけで折れた足を繋ぐのは危険なので一応保険代わり麻紐を巻きつけました。
完成です。
そんなに違和感は無いかと思います。
10年ほど前に同じ足の折れ方をした椅子を同じ方法で修理していますがまだ壊れずに使えていますから、強度的には問題ないのだろうと思います。
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