三和土(たたき)は古い家の土間や版築構造の土塀等に使われてきた技術ですが。
これを個人的に再現しようかと思い調べてみると思いのほかネット等では情報があまり無く、「こんなもん使う土と場所で違うからその都度やり方が違うんだよ」 的な意見が多い。
材料は土と消石灰とにがりの三種類でこれらを混ぜ合わせて叩きしめることで強度のある地面や土壁を再現出来る。
この三種類を混ぜるから(三和土)だそうです、(三和叩)と表現している記事も稀に見かける。
ただ土と石灰だけで作る職人もいると聞きますので本当に条件によって配合比は無限大という事です。
とりあえず今回は身の回りにあるもので試験をしてみます。
土はホームセンターで売っている真砂土を使い消石灰もホームセンターで仕入れる事が可能なのでこの2点は簡単。
石灰は生石灰や苦土石灰等種類があるので間違わずに消石灰を買う。
にがり(塩化マグネシウム)だけはアマゾンで購入しました。
一応健康食品とかのカテゴリーに入っていたりするのでスーパーにも置いているかもしれない。
ベニヤ板で簡単な木枠を作りいくつかの配合比を試してみました。
配合比はすべて体積比で砂をカップ何杯みたいなざっくりした測り方で計量しています。
結論から言うと個人的にベストな配合比は土=8 消石灰=2 にがり=0.3。
これくらいか良さそうという結論に至りました。
何度も言いますが施工場所や時期、材料の違いによってベストなど決めようがありませんのであくまで自分で土間打ちするならという事です。
さらに言い訳を言いますと実際の土間打ち等の場合はもっと重いハンマーや転圧機等を使用する事を考えるとあくまで小さな試験片ではこうなったよと言える程度の物です。
素人考えですが消石灰は二酸化炭素と反応して固まり、漆喰になることを考えると、消石灰は多めに入ると強度が上がりそうです、ただあまり多く入れるとそれはもう別物な気がします。
にがりは無くても問題なく固まりますが、にがりは乾燥スピードを遅くする作用があり、なしだと急激な乾燥でひび割れ等のリスクが上がります。
土は、どの土を使うかによって使い勝手が変わりますが、あまり大粒でまとまりがない場合土粘土を乾かして砕いたものを入れると粘りが出て作業しやすくなり、表面もなめらかになります。
ただし粘土は硬化時に縮むのでたくさん入れるとひび割れ等の弊害が出ます。
具体的な作り方
土、消石灰、にがりを8、3、0.3の割合で混ぜ合わせて少しずつ水を入れて手で握ったときにギリギリ団子が出来るくらいまで湿らせます。(水が多いと施工が難しい)
あとは地面に撒き散らしてバンバン叩いて表面を滑らかにします。 乾燥するのにかなり時間がかかりますので上を歩くのは最低でも2週間後くらいからにしたらいいかと思います。
昔テレビ番組の鉄腕ダッシュでTOKIOがモルタルみたいにして使っていましたがあれは少し細かめの土を使い水も少し多めにしているんだと思います。
ちなみに番組内で和製コンクリートと言っていますが固まるプロセスや材料が別物なのでコンクリートではありません。
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